企業ビジョン・経営情報

事業等のリスク

 当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性のある事項については以下のようなものがあります。
 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。


(1)業界動向

 当社グループが事業を営む、コンタクトレンズ業界につきましては、長期的な視点に立ちますと、日本の人口減少は否めず、市場の縮小や構造変化等が予想されます。眼鏡業界においても、均一価格販売の浸透で低価格化が進み、価格競争が激化をしており、市況環境は厳しさを増しております。このような状況の中、国内シェアの向上や海外販路を開拓する等により、グループの業績向上のために事業活動を行っておりますが、予期せぬ市況環境の変化等に的確に対応できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。
 また、コンタクトレンズ・ケア用品事業は、高度管理医療機器、医薬部外品に該当し、薬機法等の規制を受けており、その法改正の内容によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(2)新製品開発力

 当社グループは、眼科領域におけるデバイス及びその周辺技術に関する研究開発を実施し、使用者の「Quality of Life」、「Quality of Vision」の向上に貢献できる高品質、高付加価値製品を提供することを基本方針として活動に取り組んでおります。これらの活動によって製造された製品は、当社グループにとって核となる事業であり、市場のニーズに的確に合致するものでなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。
 研究の成果が、新技術や新製法の確立に必ずつながるとは限りませんし、研究期間が長期に亘り開発費の増加や販売機会の損失を招く可能性もあります。また、開発した新製品や新技術等が、独自の知的財産権として保護される保証もなく、当初に意図した結果や成果が得られない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(3)製品の欠陥

 当社グループのコンタクトレンズは、製造販売承認許可を薬事審議会での審査を経て取得し、QMS省令での滅菌医療機器製造業許可、ISO13485:2003の認証を取得している鴻巣研究所において、これら許認可による製法に基づき製造をしております。しかしながら、国から承認許可を取得した製品であっても、市場で発生している医薬品と同様に様々な事象(副作用等)が生じない保証はありません。また、海外での生産品については、国際規格に基づいて製造されておりますが、全ての製品に欠陥がないという保証はありません。
 製造物賠償責任についてはPL保険に加入しておりますが、全てをカバーできるとは考えられず、今後、大規模な製造物賠償責任につながる製品欠陥等が発生した場合には、回収費用、代替品への対応費用等、多額のコスト負担が想定されるばかりでなく、企業評価や信頼を損なうこととなり、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(4)知的財産保護の限界

 当社グループは、特許権、意匠権、商標権の知的財産権の出願、管理、運用等を海外子会社、海外向け商品に関するものも含めて一元で管理し、知的財産の保護に努めておりますが、第三者が当社製品や技術に類似した、もしくは、当社グループよりも優れた製品を製造することを阻止できない可能性があります。また、当社グループの将来の技術や製法、製品が、認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害する可能性も考えられ、損害賠償請求権を行使された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(5)災害や停電等

 当社鴻巣研究所は、製造ラインの中断による生産能力の低下を抑止するため、また、周辺地域への安全対策として、災害防止検査や設備点検等を定期的に実施し、また、非常用自家発電装置を導入する等し、万全を期してはおりますが、完全に防止・軽減ができるという保証はありません。
 万が一、大規模な地震の発生や近隣の火災等により操業を中断するような事象が発生した場合は、コンタクトレンズの生産能力が低下する可能性があります。

(6)情報漏洩

 当社グループは、個人情報や研究開発情報等の機密情報の取扱いについては、個人情報保護規程、営業秘密管理規程、アクセス管理規程等の制定・運用による管理や、内部監査の実施等により、厳重な管理体制を敷いておりますが、何らかの原因により、漏洩事故が発生した場合には、損害賠償責任を負うばかりか社会的信用を失うこととなり、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(7)海外での事業展開

 当社グループは、連結子会社、あるいは現地の専任代理店により、中国、アセアン諸国や欧州におきまして、販売事業(卸売)展開を行なっております。これらの地域における予期せぬ政治的・経済的な社会情勢の変化、ならびに各政府当局が課す法的規制等によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(8)為替変動

 当社グループは、コンタクトレンズの一部を海外の協力工場から仕入ており、また、海外において販売活動等を展開していることから、外貨建ての決済を行っております。また、海外連結子会社の現地通貨建ての決算数値につきましても、連結財務諸表作成時に円換算しております。これらから生じる為替変動リスクにつきましては、為替予約等により軽減させる措置をとっておりますが、急激な為替変動は、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(9)金利情勢

 当社グループは、設備資金及び運転資金について、金融機関からの借入による資金調達を実施しており、今後も資金需要に対応して調達を行う可能性があります。一部固定金利借入の導入等により、短期的な金利変動リスクの軽減を図っておりますが、今後の金融情勢の変化により金利が大きく上昇した場合には、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

(10)法規制・法令遵守

 当社グループが事業活動を行うには、薬機法に基づく医療機器製造販売業や医療機器製造業、高度管理医療機器販売業等の許可が必要となり、該当拠点においてその許可を取得しております。これらの許可を受けるため、または更新するための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において、当該許可が取消しになる事由の発生は認識しておりません。しかしながら、法令に抵触し当該許可が取消しになる事態となった場合には、規制の対象となる製品を回収し、加えて、その製品の販売中止及び対象事業の活動中止が求められる可能性が生じ、回収損失等が発生するだけでなく、主業であるコンタクトレンズ・ケア用品事業の活動に支障を来すこととなり、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(コンタクトレンズ・ケア用品事業に係る主要な許認可、免許及び登録等)
取得年月 (初回)2005年4月
(直近)2018年1月
(初回)2011年11月
(直近)2016年11月
許認可等の名称 医療機器製造販売業 医薬部外品製造販売業
製造販売業の名称 株式会社シード 株式会社シード
所管官庁等 東京都 東京都
許認可等の内容 医療機器の製造品質確保
及び市販後安全性情報収集
医薬部外品の製造品質確保
及び市販後安全性情報収集
有効期限 2023年1月 2021年11月
法令違反の要件
及び主な許認可取消事由
申請内容と異なる製品に対して、出荷可否判定を偽り、出荷を認めてしまう、
また、重大な障害に対し虚偽の報告や隠ぺいする等
取得年月 (初回)2007年1月
(直近)2017年10月
(初回)2005年4月
(直近)2017年4月
許認可等の名称 医療機器製造業 高度管理医療機器販売業
製造所の名称 株式会社シード鴻巣研究所 株式会社シード
所管官庁等 埼玉県 東京都
許認可等の内容 医療機器の製造(コンタクトレンズ) 医療機器の販売
有効期限 2022年10月 2023年3月
法令違反の要件
及び主な許認可取消事由
申請内容と異なる製品を製造すること等 医療機器の品質確保、
トレーサビリティを怠る等
  1. (注)高度管理医療機器販売業については、各営業所において許認可を取得しております。

(11)商品・資材・原材料調達

 商品や製品製造に必要な資材、原材料は、当社グループにて調達を行っておりますが、供給先とは、生産数の変動や供給体制等の情報を常に共有し、安定的な供給が受けられるよう努めております。しかしながら、外的要因により不測の事態が発生した場合には、必要な商品、資材、原材料の調達が困難になることも考えられ、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

(12)棚卸資産の劣化

 当社グループの製品には、有効期限の設定をしております。当社グループの棚卸水準は比較的低水準でありますが、市場環境の急激な変化、競合商品の参入等により販売環境が変化し棚卸資産が長期間滞留してしまった場合、有効期限が到来する棚卸資産については棚卸資産評価損を計上する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

(13)減損損失

 当社グループは、主に連結子会社が運営する販売事業(小売り)において店舗展開している1店舗毎を基本単位として、固定資産の減損に係る会計基準を適用して、小売店舗の収益性が著しく低下した場合は、店舗資産やのれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額するとともに、当該減少額を減損損失として計上しております。この際には、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

(14)小売販売事業

 当社グループは、高度管理医療機器であるコンタクトレンズの販売については、医師による処方箋の発行は法律上必要とされておりませんが、薬機法の法規制の下、各法令を遵守し、かつ、一般社団法人日本コンタクトレンズ協会が制定する「コンタクトレンズの販売自主基準」に基づき、使用者がコンタクトレンズを正しく、安全に使用できるよう努めております。
 当該販売事業(小売り)を主事業とする連結子会社においては、使用者の目の安全性を最優先に考え、運営する販売店の近隣にて開業する眼科の医師や医療法人と提携し、医師が発行する処方箋(指示書)に基づき、使用者それぞれに適した最良のコンタクトレンズを提供することとしております。しかしながら、万が一、当該眼科や販売店における誤った処方や説明等により重篤な眼疾患を引き起こすような医療事故が発生した場合は、当社グループの社会的信用を失うこととなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
 当社グループの連結子会社は、提携する医師または医療法人に対して、従業員の派遣や開設する際に必要な資金の貸付等を行っており、医師法が禁止する、医療機関以外の医行為の実施や医療機関による非営利性の確保等に抵触又は該当しない範囲で眼科運営をバックアップしております。特に、検眼や指示書の発行、装用指導等は医師法の規定に基づく医師でなければ行えない行為とされており、派遣している従業員がこのような医療行為を行わないよう指導しておりますほか、人員の派遣等に係る契約上でも、当該行為を行わないことを明示しております。また、各医療機関とも良好な関係を構築しており、法令等に疑義が生じない様対応しております。しかしながら、法令改正や法解釈の変更等により、現バックアップ行為・体制を変更する必要が生じた場合、又は医療法人等への貸付け返済の滞りや医師や医療法人との間における予期せぬ運営上や会計上の対応等が必要となる場合には、小売販売事業の運営上の対策を講じる必要が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
 また、連結子会社における販売店の出店に応じて、近隣での開設意思や計画のある医師または医療法人に対して眼科開設を誘致する場合がありますが、誘致できない場合または誘致開設後に予期せぬ閉院等があった場合にも、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(15)重要な訴訟

 当連結会計年度において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりません。また、提起される恐れは認識しておりませんが、将来、重要な訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。