シード主催によるイベント『近視とスポーツ体験 ~学んで・動いて・目を知ろう!~』が、2026年6月6日(土)に開催されました。これは、6月10日の「こどもの目の日」に合わせて企画された、『SEEDこどものめ未来プロジェクト』のリアルイベント第一弾です。
専門家のお話を聞きながら親子で楽しく「近視」について学び、ラグビー選手とのトークセッションで「目の見え方とスポーツの関係」を知り、ラグビー教室や視力検査体験会を通じて「目の健康」について理解を深めました。
「近視」の子どもたちが増えている!?
会場となったのは、シードの本社と同じ東京都文京区にある元町ウェルネスパーク。今回のイベントは、子どもたちの興味や関心を引き出すため、「知る・聞く・体験する」の3部構成で実施されました。
第1部「知る」では医学博士で眼科専門医の大友香里先生が登壇。「子どもの近視」をテーマに講演がおこなわれました。
ソファ席も多いリラックスした空間で、和気あいあいと目や近視について学ぶことからスタート。
目に関する専門家:大友 香里(おおとも かおり)先生
順天堂大学医学部附属順天堂医院眼科(非常勤助教) /
コスモ眼科クリニック 院長
順天堂大学大学院を修了後、ハーバード大学にて博士研究員として研究に従事。目についての幅広い知見を有している。順天堂大学医学部附属順天堂医院眼科(非常勤助教)の他、コスモ眼科クリニック院長として日々多くの患者と向き合っている。
大友先生はまず、近年、裸眼視力が1.0未満の子どもが増えていること、近視は世界中で増えており、とくに日本を含む東アジアで多いことを紹介してくれました。文部科学省の調査によると、国内での裸眼視力1.0未満の子どもの割合は小学校で3割を超え、中学校で6割程度、高等学校で7割程度※1となっています。
※1 出典:「令和7年度学校保健統計」(文部科学省)(https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/hoken/kekka/k_detail/2025.htm)
さらに、学校健診で通知されるA〜D判定についても説明がありました。
学校健診結果のめやす
- A判定 視力1.0以上 視力は良好。学校生活に影響なし
- B判定 視力0.9〜0.7 条件によって学校生活への影響がある
- C判定 視力0.6〜0.3 教室後方からは黒板の字が見えにくいことがある
- D判定 視力0.3未満 教室の前方でも黒板の字が見えにくい
C、D判定や見えにくそうな様子がある場合は
眼科で確認しよう!
「学校健診の結果はあくまで見え方の目安です。近視かどうかを診断するものではありません。C判定やD判定の場合はもちろん、B判定でも見えにくそうな様子がある場合は眼科で確認していただくと安心です」
その後、目のしくみについてもわかりやすく解説してくれました。大友先生は、目はカメラによく似たしくみで見えていることを紹介。「近視の多くは目の奥行き、つまり眼軸長が長くなることで、遠くがぼやけて見える状態※2」と説明しました。
※2 軸性近視の場合
会場では、近視の見え方を体験するクイズも実施。
「犬は何匹いるでしょう?」という問題が出されると、子どもたちは元気よく手を挙げます。
近視を体験してみよう!
犬は何匹いるでしょう? 正解は4匹!
オンマウスで正解が見られるよ! タップで正解が見られるよ!
投影されたボヤけた画像の中には猫が混ざっており、正解は4匹でしたが、5匹や6匹と答える子も多く、近視の状態では犬と猫の見分けも難しくなることを楽しみながら体験していきました。
近視は遺伝的な要因だけでなく生活環境も関係しており、近年ではスマートフォンやタブレットの利用増加、外遊びの減少なども近視の増加に影響を与えていると考えられています※3。そのうえで、大友先生は「近視が進むこと」にも注意が必要だと教えてくれました。
※3 出典:「児童生徒の近視実態調査」(文部科学省)(https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2024/attach/mext_01403.html)
その結果、大人になってから白内障、緑内障、網膜剥離、近視性黄斑変性症などの目の病気につながるリスクが高くなることがあります。このような近視が進むことによる将来的なリスクを知ることはとても大切ですが、だからといって、不安になりすぎる必要はありません。
親子で始めたい「3つのチャレンジ」!
「今日は怖がらせるためではなく、今からできる工夫を知ってもらうためにお話ししています」と大友先生。親子に寄り添う前向きなメッセージとともに、近視を進めにくくするために毎日の生活で意識したい「3つのチャレンジ」が紹介されました。
「3つのチャレンジ」に関する○×クイズも実施され、子どもたちは自分で考えながら積極的に学習。「全部正解した!」と喜ぶ声も聞こえてきました。
3つのチャレンジ、今日からできるかな?
3つのチャレンジについて勉強した子どもたちに、「これからやってみよう!」と思う項目にシールを貼ってもらう試みも。どのチャレンジにも多くのシールが貼られていきました。
参加者たちの声
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「外で1日2時間以上遊ぶのはできると思う!」
(ゆうたくん・小学校3年生)
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「目が悪くなるのはもともとの体質だけじゃなくて、毎日の過ごし方も影響することがわかった」
(さらちゃん・小学校3年生)
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「先生の30分に1回は20秒以上遠くを見て目を休めるという話が勉強になった」
(ともきくん・小学校5年生)
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「先生がわかりやすく教えてくれたので、今日からチャレンジしてくれそうです」
(ともきくんのママ)


「近視を進ませない3つのチャレンジ」のなかで『やってみよう!』と思えたものにシールを貼ってもらいました。
「見えること」でスポーツがもっと楽しくなる!
第2部「聞く」では、大友先生とラグビーチーム「ヤクルトレビンズ戸田」の古屋篤史選手、須藤拓真選手によるトークセッションがおこなわれました。
テーマは、「目の見え方」と「スポーツ」の関係です。
古屋選手は高校1年生の頃、お母さまからテレビを見たりゲームをしたりする際に、画面に対して斜めの姿勢になっていることについて指摘されたことをきっかけに眼科を受診し、視力低下に気づいたそうです。一方、須藤選手は小学校6年生頃から見えにくさを感じており、自ら保護者に相談して眼科を受診したといいます。
大友先生は、「テレビに近づく、目を細める、黒板の文字を見えにくそうにしている、スポーツでボールへの反応が遅れるなど、日常のちょっとした変化がサインになることがあります」と説明しました。
最後に古屋選手は、「コンタクトレンズで視力矯正をしてからは、ボールとの距離感や相手との距離感がわかるようになり、安心してプレーできるようになりました」と語り、見えることがプレーの精度や自信につながることを伝えてくれました。
第3部「体験する」では、「ヤクルトレビンズ戸田」の選手たちによるラグビー体験を実施。ラグビーボールのパス回しや、実際に選手がディフェンスとして立ちはだかり、その間をぬってゴールラインを目指す「トライ体験」、選手が子どもたちを力強くリフトアップ(持ち上げ)する「ラインアウト体験」などをおこない、子どもたちは大喜びでした。身体を動かしながら見える大切さを実感する時間となりました。
視力検査体験会も開催!
そのほか、視力検査体験会※4も実施されました。
覗き込むと気球が見えるオートレフケラトメーターという機械を用いて、光が目を通過する際にどれだけ曲がるかを示す「他覚的屈折値」や、「角膜の形状」を測定し、近視・遠視・乱視など、屈折の状態の目安を確認する体験をおこないました。
初めての子どもたちはドキドキしながらも、「あっ、気球が出てきた!」と楽しそう。子どもたちが楽しく前向きに検査に取り組む様子を見た保護者たちからは、「子どもたちを眼科につれていくハードルが下がった」「少しでも気になることがあったらすぐ眼科に相談しに行こうと思った」という声も聞くことができました。
※4 あくまで簡易的な測定体験であり、確定的な診断をおこなうものではありません
みんなで未来の「め」を育てよう!
スマートフォンやタブレットが身近になった今、子どもたちからデジタル機器を完全に遠ざけることは現実的ではありません。だからこそ大切なのは、「ダメ」「禁止」と伝えることではなく、目を守るための行動を親子で一緒に続けていくことです。
今回のイベントは、そんな毎日の小さな習慣の大切さを、学びと体験を通じて親子で共有する機会となりました。
子どもたちの未来には、これからたくさんの「見たい!」や「やってみたい!」が待っています。その願いを叶えるために、保護者、眼科医や専門家、そしてシードがひとつのチームとなって未来の「め」を育てていく。
『SEEDこどものめ未来プロジェクト』にとって、親子と直接ふれあう大切な第一歩となりました。
これからもシードは、子どもたちの未来の「め」を育てていく活動を続けていきます。まずはご家庭で、「3つのチャレンジ」から始めてみてください。
「これからやってみよう!」
ってみんなが
思ってくれたんだね!











「メガネやコンタクトレンズで見えるようになれば大丈夫と思われるかもしれません。しかし近視が進むということは、多くの場合、必要以上に目の奥行きが伸びてしまうということ。つまりその分、目にかかる負担も大きくなっていくということです」