モノの「見える」

モノの「見える」に関する雑学をご紹介します。
Q信号機の「止まれ」はなぜ赤色なの?

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信号機は遠くからでもよく目につく色が用いられています。色が遠くから見えるか見えないかは色の波長(スペクトル)の長さによって決まり、波長の長い色ほど遠くからよく見えます。特に赤は、波長が長く、また、注意を呼び起こす色なので、危険をより遠くへ知らせるために用いられている色なのです。

Qわさびで涙がでるのは、なぜ?

A

わさびの主成分は、「アリル・イソ・チオシアネート(アリルカラシ油)」です。
このアリルカラシ油は非常に揮発性が強く、食べた時に目や鼻を刺激し涙を引き起こさせるのです。
また、アリルカラシ油は普通の状態では全く辛みがないのですが、すりおろして細胞組織が壊れると同時に辛くなる性質を持っています。
そのため、生わさびなどは細かくすりおろせばすりおろすほど、細胞も細かく破壊されて辛味が増します。

Q売られているダルマに目がないのは、なぜ?

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約200年前まで、ダルマは普通に目が入ったものが売られていました。ところが、当時「疱瘡(ほうそう)」という病気が大流行し、大勢の子供が失明したそうです。そこで、ダルマが疱瘡除けのおまじないとして用いられるようになり、買うとき少しでも目が良く書けているダルマを買うような風潮が生まれました。そこで、ダルマを売る人は、目の書いていないダルマを用意して、客の求めに応じてその場で目を入れるような方法を取り入れ始めました。これが、目のないダルマの始まりです。

Q遠くの緑や山を見ると目に良いといわれるのは、なぜ?

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緑は人間の目を休め、なごやかにしてくれる色です。遠くの景色を見ていることは、目の「調節」を取り去った状態であり、目の疲れを取るのに簡単で効果的な方法です。目の疲れを取ることは、近視の予防となるので、なるべく遠くの景色を見るように心がけましょう。

Qブルーベリーが目にいいといわれるのは、なぜ?

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視覚は、光の刺激が目の網膜によって電気信号へと変換され、脳に伝わることで成り立っています。この信号変換の役割を果たしているのが、網膜の中にある紫色のロドプシンというたんぱく質です。光が網膜に到達すると、ロドプシンはオプシンとレチナールに分解され、それに伴い視覚刺激が神経へと伝わり、「ものが見える」というわけです。
その後、オプシンとレチナールは、ロドプシンへと再合成されるのですが、私たちの目の中では、このサイクルが猛スピードで行われており、ロドプシンへの再合成スピードが遅くなると、目は疲れ、見えづらくなってしまうのです。
では、なぜブルーベリーが目にいいのでしょうか?もともと、第二次世界大戦中、イギリスのパイロットが、「ブルーベリーを食べると、暗くても目が見える!」といったことが始まりだともされていますが、その秘密は、ブルーベリーの中に含まれる赤紫色の色素「アントシアニン」。これが、ロドプシンの再合成を促進させる働きをしてくれるのです。ただし、視覚改善効果を期待するには、生の果実であれば1日に40g以上(20~30粒)、乾燥ブルーベリーでは10g(約30粒)摂取する必要があるということですよ!

Q写真を撮ると、目が赤く写るのは、なぜ?

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これは「赤目」と呼ばれる現象です。写真のフラッシュをたいた時に瞳が赤く写る現象のことをいいます。あの赤は、いったい何の赤なのでしょう?「見える」というのは遠くから目に入ってきた光が、網膜の上で きちんと像を結ぶ(=ピントが合う)状態のことをいいますが、実はその網膜には無数の血管が走っています。つまり、瞳から入ったフラッシュの光が、目の奥にある血管を照らしだすために赤く見えるのです。