社長の挨拶

株主の皆様には、日頃より当社に対するご理解とご支援を賜り、心より感謝申し上げます。

シードは、眼に最適なコンタクトレンズをお届けすることに注力してまいりました。主力製品の「Pureシリーズ」は、独自のレンズ素材に遠近視・乱視・遠近両用、そして新しいデザインの遠近両用レンズ等の高機能・高付加価値を備えた国産レンズとして、日本そして海外で広くご愛顧いただいております。
日本では、為替相場の急激な変動や物価上昇の影響による景気の下振れ懸念が続いているものの、緩やかながらも着実に経済活動の正常化が進みました。国内のコンタクトレンズ市場はライフスタイルの変化に伴う近視人口の増加と社会経済活動の正常化による装用機会の増加により需要が増大しております。さらに1日使い捨てタイプへのシフトが継続していることやミドルエイジ以降の遠近両用コンタクトレンズの伸長、また、オルソケラトロジーレンズの普及を背景として市場が拡大いたしました。
このような環境の下、当社は3ヶ年中期経営計画(2021年4月~2024年3月)の最終年度となる2024年3月期につきましても、「シード1dayPureシリーズ」を中心に売上高の拡大と販路の拡張に取り組んでまいりました。乱視用と遠近両用を中心とした「Pureシリーズ」の国内外向け商品において、生産量を上回る需要が2023年年初から発生しております。安定した製品供給が出来る水準の在庫回復と市場競争力を高める新商品の量産体制を整備するため、生産力の抜本的引上げを行うことが今後の成長に繋がると考え、2024年4月に竣工した鴻巣研究所2号棟別館の早期稼働に注力し、生産能力の増強を進めています。さらに2025年3月期中には、新規に4号棟の建設にも着手する予定であります。これらの生産能力増強策により、生産枚数は月産75百万枚へと大幅に拡張できる見通しとなっております。
今後も、新中期経営計画(2024年4月~2027年3月)に基づき、外部環境に応じて臨機応変かつ果断に行動し、早期に売上高500億円規模に到達するよう、多面的な活動を加速いたします。
株主の皆様方におかれましては、引き続き変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。また、株主の皆様のご健勝とご発展を併せてお祈り申し上げます。

代表取締役社長

浦壁 昌広